NieV の想い
Our PHILOSOPHY
私たちは学びの可能性を追求する会社です
株式会社 NieV 創業者/代表取締役 稲葉太郎
教育は幼い頃から身近な存在だった
私の父は武蔵野美術大学の職員でした。後年は経営にも携わるようになったのですが、いつも口にしていたのは「学生のために」というひと言です。美大は「学びたいから学ぶ」という意志をもった学生が多く集まる場所。
父にとっては、学び舎の姿はそうあるべきでした。
何かとまっすぐ向き合い自らの道を進む学生を支える父の姿は、子供ながらに憧れがあったのだと思います。
そんな理由から教育というものがいつもそばにあり、またポジティブなものであったことが私の原点なのです。
2011 年 3 月 12 日、たった2人の受験生との出会い
東日本大震災の翌日。日本中が混乱の渦に巻き込まれていた日です。この日は私たちにとって初めての試験運営の日でもありました。
本部に確認したところ、それでも試験を予定通り行うとのこと。果たして受験生は来るんだろうか、そんな思いを胸に会場に向かいました。
すると受付終了間際に2人の受験 生が入ってきたのです。
その後、余震のなか4時間半試験が続きました。試験監督である私は、この状況のなか彼らが今日なぜ試験を受けにきたのか理解が追いつかず、複雑な気持ちでした。
帰り際、思わず理由を尋ねてみると「6 月の留学に向けて、スコアを取得するラストチャンスなんです。これを受けなければ留学の道が絶たれてしまう。だから試験を受けないという選択肢はありませんでした」と。
それを聞いた瞬間、さっきまでの自分を恥ずかしく思いました。同時に、この仕事は目立たないけれど、人生の岐路に関わるものなんだ、とも。そうして、この仕事に賭けてみよう、本気でこの仕事と向き合おう、と心に強く決めたのです。
挑戦する人の力を最大限に活かす空間づくりを
現在、私たちが事業の柱としているのは、試験運営事業、試験会場手配サービスの2つです。
受験生が 120%の力を出すことができる安心・安全、快適な試験環境、いつでもどんな時も挑戦できる環境を提供しています。
受験生が持っている能力を発揮できるよう、オペレーション側の徹底したサポートを常に心がけています。
試験業界、そして受験生のために挑み続ける
2020 年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、さまざまな変化がありました。
そんななかで私たちが感じたのは、こんな時だからこそ学びの挑戦を止めるべきではない、ということでした。
そして模索を続けた結果、入試会場のシェアリングサービス、オンライン試験の監督センターの設置といった新しいアイデアで、多様な受験方法を実現したのです。
重要なのは、どんな受験環境であっても安心して試験が受けられること。力を発揮できることだと考えます。これからも、自分たちが理想とする世界に向かって発信をすることで業界の底上げにつなげていきたいですね。
学び舎は人が成⻑する可能性を宿すべきもの
テクノロジーの進化により教育に関わる地理的なハードルは下がってきましたが、解決がなかなか難しいのがお金の問題です。
その溝を少しでも埋めるために、2030 年までに日本一の給付型奨学金制度のしくみを作り出すことを目指しています。
今後はそのために大学をハブとして、地域の人々や地元企業、また卒業生との連携を通じて、その道の模索に注力していきます。
試験運営会社の枠を超えて、人の可能性が開花し続けられるような世界を作っていきたい、そう考えます。